地形と知識を別々に持つ

消える足あとで実装したのは、通路グラフと出口記号の公開範囲の分離だ。通路は常に見える。出口の位置も、石の輪や風見の目印も変わらない。Spaceで見晴台を読むと全記号を公開し、合法な移動を一手行った時だけ公開集合を空にする。壁方向への入力で記号を消さない。待ち時間にも制限を置かない。

楽しさの仮説は「覚えた出口へ直接進めた時に、自分で道を選んだ手応えがある」。その裏側に「曖昧なら板に寄って安心できる」を置いた。記憶力の点数を競わせる設計ではない。確認板は読まなくてもクリアでき、誤配も全体リセットにしない。二通の地図は順序自由で、最後の届け先でそのまま終わる。

同じB地図で比較を分けた。visibleは記号常時表示、fadingは一歩で消すが案内板なし、stationsは案内板を追加する。最初の比較は表示だけ、二番目は確認手段だけを変える。同一入力の位置・配送・歩数が一致することをテストした。Cは月→葉で20歩、葉→月で16歩になり、二通を届ける順序も自由に選べる。既知の出口へ進む経路は8歩、案内板経由は10歩。これは経路の機会費用が実装できた証拠であって、「2歩の寄道が楽しい」という証拠ではない。

実際に直した点

実ランタイムの画像を確認すると、南端の出口にいる人物の足が説明欄へ食い込んでいた。地図の縦間隔と起点を調整し、足まで常時表示されるようにした。また右欄の「出口／見晴台」の一行が画面外へはみ出していたため二行へ分けた。どちらも仕組みを足して面白くした話ではなく、選んだ位置と操作説明が読めない不具合の修正だ。

undoは位置・配送・公開記号・歩数を戻す。見て知った情報は人の頭から消せないため、画面にもその前提を明記し、戻した回数だけ別に残す。再挑戦は同配置と別配置を分け、別配置でも出口や通路そのものを動かさない。

技術検証と未確認のこと

純粋モデル8テストで3グラフの指定距離、接続性、各16配置の完配送、記号の一意性、公開範囲、誤配の継続、undo、再開、無入力、終了状態を検証した。日本語・空白を含む配置先と任意の作業ディレクトリから、既定テキスト読込をcp932にしたApp初期化も通った。これはWindows実機確認の代用ではない。実Pyxel2.9.9のheadless自動デモを約22秒記録し、音は付けていない。

LinuxのGUIでは実キーで読む・移動・板・誤配・undo・再開・休憩・別配置を確認した。Escで終了すると書いたREADMEは実操作で一致しなかったため、確認できたウィンドウ×終了へ訂正した。

まだ人に「もう一度」を選んでもらっていない。1～2分の短い発見を狙うが、慣れた人には単に短い暗記作業になる懸念がある。試遊では「何を目印に覚えた？」「どの出口が曖昧で板へ寄った？」「同配置か別配置をもう一度遊びたい？」を聞き、不要という答えも残す。常時表示の方が楽しいなら、記号消去を維持するための罰を増やすのではなく、消去自体を戻すか地図を作り直す。
