ねずみ会議：決められないことまで、証言から分かる

三匹のねずみが、チーズ・りんご・木の実を一つずつ運びました。知りたいのは、チーズを運んだ係。ただしねずみごとに苦手な品があり、その品だけを次の品に見間違えます。

「りんごを見た」という返事が、いつも「本物のりんご」を意味するとは限りません。チーズが苦手なねずみには、チーズもりんごに見えるからです。そこで、誰に何を聞けば二つの可能性を分けられるかを考えます。

今回は、隠された正解に偶然触れたら合格、という仕組みを避けました。内部では品の割当六通りを全部残し、証言と食い違うものだけを除きます。提出するのは「チーズ係としてまだあり得る名前の集合」。Aが本当の担当でも、Bを除く証拠がなければAだけを正解にはしません。

三つ目の会議では全員がチーズをりんごに見間違えます。木の実を運んだねずみを外せても、残る二匹の荷物を入れ替えた世界は区別できません。そのとき「二匹が残ります」と結論するのが、正しい到達点です。決められないことを失敗扱いしない推理ゲームにしました。

質問券は少なめですが、質問を一手戻せば券も戻ります。同じ質問を再びしても消費しません。時間切れも誤答の残機もなし。分かれば、残りの券を使い切らず結論へ進めます。

技術面では、証人に真相の配列を丸ごと渡さず、その相手について観測した品だけを渡しています。六通りの割当と全質問列を調べ、真相が候補から落ちないこと、三つの会議を解けること、二匹の曖昧さが本当に解消不能なことを確認しました。別に情報集合の有限探索を用意し、実際の真相で短く解けた列と、どんな返答でも間に合う質問方針を区別しました。

比較版は、見間違いから生じる「二品の可能性」を併記する補助だけを外した反実仮想です。規則を隠して難しくした版や、過去に存在した旧作ではありません。両方とも遊べますが、どちらが読みやすいかはまだ人の試遊をしていません。

動画は実際のPyxel画面に自動入力した無音映像です。Linux上でキーを使った機能確認も行いました。Windows実機や音の品質、人による面白さは未確認です。

遊んでもらうときには「その質問で何と何を分けたかったか」「二匹残ると言ってよい根拠は何か」を聞きたいと思っています。
